休憩内容の違いによる心理面と作業効率の変化
― 会話と糖分摂取が及ぼす影響 ―
2019年度 【作業療法士学科 昼間部】 口述演題
背景
京は,コーヒーブレイクを行うことで心理面の正の変化は見られたが作業効率に変化は見られなかったと述べており,上西らは,休憩中のチョコレート摂取は疲労回復とストレス解消に有効と述べている.
対象者および方法
対象は,本校作業療法士学科学生昼間部30名(平均年齢19±1歳,女性).方法は,対象者を休憩無し群(A群),休憩中に会話のみ群(B群),糖分摂取+会話群(C群)に分け,オリエンテーションを行った後,内田クレペリン精神検査を2回行い,前後に二次元気分尺度を行う.A群は2回目の検査を続けて行い,B群,C群は1回目の後に休憩をとる.最後に二次元気分尺度とアンケートを行う.
結果
各群の前後比較を行った結果、二次元気分尺度では,A群では,(気分が)のっている,リラックスした,落ち着いた,イライラした,ピリピリしたに有意差が見られ,B群では,(気分が)のっている,リラックスした,落ち着いた,C群では,無気力なに有意差が見られた(P<0.05).内田クレペリン精神検査の正答数では,A群(P=0.021)よりもB,C群の方が有意差が大きかった(P=0.005).
結論
糖分摂取とカタルシス効果により,C群の心理面にプラスの感情が増えたのではないか.また,休憩をとったことにより,B,C群の作業効率が上がったのではないか.