卒業研究発表

利き手交換の際のつまみ動作における皿と箸の関係性を明らかにする

2019年度 【作業療法士学科 昼間部】 口述演題

背景

 佐野らによると,食べることは生命の維持・増進という生物学的な側面だけでなく,人間としての尊厳を左右する基本的なニーズであり,身体活動や社会参加を包括する高次的な生活活動であると述べている.

対象者および方法

 対象は健常者52名(男性16名,女性36名,年齢10~30代). 実験は椅子座位で行い,机上に茶碗・汁椀,塗り箸・木箸・お弁当箸を置き器の中にある小豆を,30秒間に非利き手で各お箸を使用し摘まんで横に移動してもらい個数を比べる.実験終了後アンケートに自由記述の記載を求めた.一元配置分散分析を用いて小豆の個数を比較した.

結果

 平均個数は茶碗使用時,お弁当箸3.19個,塗箸3.50個,木箸3.31個で,汁椀使用時はお弁当箸3.29個,塗箸2.90個,木箸3.42個だった.有意差は見られなかった.

結論

 茶碗と塗り箸の組み合わせが一番良いことが分かった.しかし,アンケートより器の色によって小豆の見えやすさが違ったという記載が多く見られた.今後は色が作業遂行に関連していることについて考えていきたい.

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