理学療法士が関わる医療事故について
― 公益財団法人日本医療機能評価機構の医療事故情報報告より ―
2020年度 【理学療法士学科 昼間部】 口述演題
背景
近年,人口の高齢化,医療技術の高度化を伴い,リハビリテーション場面においても医療事故のリスクが高まりつつある.本研究では,理学療法士が関わる医療事故についての実態を知り,傾向を把握することで,学生として医療事故の予防に必要な事前準備を知ることを目的とする.
対象および方法
公益財団法人日本医療機能評価機構,医療事故情報収集等事業の事例検索より,2015年~2019年,当事者職種を理学療法士とした医療事故情報171件を収集した.これより事故の発生に理学療法士が関与した可能性のない事例12件を省いた159件を対象とした.報告年,経験年数,発生件数,事故の程度,発生の要因について集計,調査を行った.
結果
経験年数2・3年をピークに医療事故報告数が減少していく傾向がみられた.最も多い項目としては,発生場所は機能訓練室で45%,事故の程度は「機能残存の可能性が低い」で45%,発生の要因は「技術・手技が未熟だった」で37件,次いで「教育・訓練」が33件であった.
考察
エラーの発生を回避することはできない.よって学生の頃からの安全に対する意識を高く保ち,危機意識やリスクマネジメントが定着させる教育を行う事が,医療事故を減らすことにつながると考えた.
