リクライニング式車椅子とベッド上ギャッヂアップ座位の呼吸機能について
― 各様式の特徴と身体的機能に着目して ―
2020年度 【理学療法士学科 昼間部】 口述演題
背景
先行研究によると脊椎の角度によって呼吸機能は変化し,リクライニング角度が増大することで脊柱は後弯し呼吸機能の低下を認めている.そこで各特性によって呼吸機能に与える影響の有無・リクライニング式車椅子とベッドで呼吸機能に与える差について研究を行った.
対象および方法
健常成人10名(男性5名,女性5名,年齢21歳)とし,ベッドと車椅子を使用した.ギャッジアップは頸部・足関節中間位,背上げ30°45°60°と規定し,スパイロメーターにて呼吸機能検査を実施した.検査項目は,肺活量,1秒率とした.統計処理は有意水準を5%未満とし対応のある t検定を用いた.被検者には本研究の主旨・測定方法を説明し,書面にて研究の同意を得た.
結果
肺活量において2つの座位に有意な差はなく,1秒率においても有意な差は見られない.そこで,車椅子とベッドでの肺活量・1秒率の変動係数を検討したところ,2つの集団にはばらつきが見られた.
考察
車椅子座位は肺活量が高くでる傾向があり,肺活量の影響を受けやすく拘束性換気障害の患者に有用でないかと考えられる.ベッド上座位は1秒率が高く出たことから,1秒率の影響を受けやすく閉塞性換気障害の患者に有用ではないかと考えられる.
