関節位置覚に対する振動刺激の効果
― 単一角度に限定して ―
2020年度 【理学療法士学科 昼間部】 優秀演題
背景
近年,振動刺激がリハビリテーション領域において関節位置覚の判断向上に有効であることが神里らの先行研究において報告されている.本研究は,昨年坂本が行った研究を基に検証するものである.
対象および方法
対象は,本校理学療法士学科3年30名(男性 8名,女性 22名,年齢20~21歳)であり,無作為に15名ずつ振動群と対照群に割り付けた.両群とも肘関節屈曲60°を記憶させた後に対象者が判断する60°を3回計測し,その後振動群に上腕二頭筋筋腱移行部へ40秒間の振動刺激を行い,対照群に40秒間休憩をとらせ,再度両群の対象者が判断する肘関節屈曲60°を計測して前後の誤差を比較検討した.
結果
振動群の介入前後および対象群休憩前後で有意差が認められたが,振動群介入後と対象群休憩後の比較では有意差は認められなかった.
考察
有意差が認められなかった原因として,振動時に肘関節が伸びている錯覚を対象者が一人も感じていなかったこと,振動刺激の圧力が対象者に対して一定でなかったことが考えられた.
結論
今回,有効性は示唆されなかったが,今後リハビリテーション対象患者の機能向上の一助となることを期待し,振動圧を一定にした研究デザインで継続していく必要性があると考える.
