低栄養がある回復期がん患者に対するリハビリテーション栄養効果の検討
2023年度 【理学療法士学科 夜間部】 優秀演題
はじめに
低栄養はがん患者の19-71%に認められ,身体機能や生活の質,生存率が低下すると報告されている.本研究では,低栄養や身体機能低下,ADLが低下した回復期がん患者に対し,リハビリテーション(以下,リハ)栄養の観点から文献的に考察したことをここに報告する.
症例紹介
70歳代前半の女性,診断名は急性前骨髄球性白血病,Dietz分類は回復的.栄養評価はGeriatric Nutritional Risk Index(GNRI)86.4で中等度栄養リスクあり.身体機能はPerformance Status(PS)3,Short Performance Physical Battery(SPPB)5点と低下を認め,ADLはFunctional Independence Measure(FIM)88点であった.
結果
栄養状態はGNRI97.0と改善した.身体機能はPS3,SPPB5点と変化は認められなかったが,タンデム肢位保持時間と歩行時間は改善し,FIM94点とADL向上が認められた.
結論
回復期がん患者を対象とした,リハと栄養の複合介入で栄養状態の改善,身体機能の維持,ADLが向上した.成人がん患者を対象としたガイドラインでは,リハと栄養の複合介入の効果は明らかになっていないため,今後さらなる研究が期待されている.
1)東敬一郎・他:成人がん患者におけるリハビリテーション栄養診療ガイドライン.リハビリテーション栄養ガイドライン.2018,276-283.
2)若林秀隆:リハビリテーションと臨床栄養.Jpn J Rehabil Med.48(4),2011,270-281.
