大腿四頭筋の筋出力と疼痛について
― 立脚後期の疼痛に着目して ―
2023年度 【理学療法士学科 夜間部】 口述演題
背景
高齢化社会となり,変形性膝関節症に罹患する高齢者も増えている.本研究では,左TKA術後の立脚後期の疼痛に着目し,疼痛軽減を目指し治療介入を行い,疼痛の原因と治療の報告を行う.
対象者および方法
急性期病院の臨床実習にて担当させて頂いた,70歳代前半の女性である.両変形性膝関節症と診断され,右TKA術後,17日後に左TKAを行い,侵襲により内側広筋の筋力低下や短縮が認められた症例の理学療法評価・治療を行い分析した.
結果
術創部や代償的に生じた外側広筋の過活動に対して,超音波や皮膚モビライゼーションを行い,内側広筋の筋活動の賦活を目的としてパテラセッティングを行った結果,歩行時のISw~PSwでNRS4→2の疼痛改善がみられた.外側広筋の過活動に対して,内側広筋にアプローチを行った結果TUG,10ⅿ歩行速度の向上を認めた.
結論
TUGの結果から歩行の安定性,10m歩行の結果から歩行の速度性の獲得が出来たと言えるが,未だ疼痛が残存しているため,引き続き上記の治療プログラムを行う事で,疼痛が改善されることが予測される.
1)佐々木俊二:変形性膝関節症の発症と進行のメカニズムに関する研究.―形態学的,筋電図学的検討―.日関外誌.3,1989,361-370.
2)貝谷誠久・他:1km歩行による膝伸展筋の筋活動量の変化について.理学療法学.26(6),1999,265-269.
