卒業研究発表

作業療法学生によるシャイネスレベルと実習時の面接達成度との関連

2023年度 【作業療法士学科 夜間部】 口述演題

背景

田中らは,シャイネス傾向が高い人は自己主張に乏しいと述べている.また先行研究でも,シャイネス傾向が高い学生では,実習時の達成度が低いと感じられた人が多かったと述べている.

対象および方法

本研究では実習時の面接場面に着目し,面接時達成度の割合とその要因について調査することを目的とした.対象は作業療法士学科の学生,計123名とした.特定シャイネス尺度と面接時の達成度についてのアンケート調査を行い,テキストマイニングにて要因の分析を行った.

結果

アンケート結果では高シャイネス32%,低シャイネス18%でシャイネス傾向が高い学生が多いことが分かった.しかし,シャイネス傾向が高い学生の方が面接時の達成度が高い割合が多かった.次に,テキストマイニングによる分析の結果,シャイネス傾向の高い学生ではコミュニケーションに重視した単語(傾聴,姿勢,対象,表情,事前)が挙げられた.

結論

患者様との面接を円滑に進める上で,重要とされる要因は対象者への傾聴,話す時の姿勢や表情,事前の面接練習などが重要であると考えられる.今後の課題として実際に,その要因を活用した面接場面での検証が必要である.
1)相川充:特性シャイネス尺度の作成および信頼性と妥当性の検討に関する研究.心理学研究.62(3),1991,149-155.
2)田中真一・他:実習前後におけるシャイネス感情と社会的スキルの変化について.理学療法科学.25(3),2010,413–417.

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