卒業研究発表

QOLと口腔ケアに関する研究

― 歯垢の影響について ―

2024年度 【作業療法士学科 昼間部】 口述演題

背景

吉田らは,残存歯数が少ない者のQOLを評価した.生活の満足感は不満と回答する者が優位に多かった.稲葉らの研究では,歯が抜ける原因として虫歯と歯周病であった.歯周病の原因は主に口腔細菌の塊である歯垢による感染が原因であった.

対象者及び方法

対象は,大阪医療福祉専門学校の作業療法士学科に在籍する整形外科的・神経学的に疾患がない者,義歯をしておらず,歯ブラシが可能な者10名.

結果

実験実施後,除去率を比較したが,ペン持ちとグリップ持ちで歯垢除去に有意差が出なかった.しかし,グリップ持ちとペン持ちを比較すると,グリップ持ちの方に除去率が高い傾向が散見された.

結論

今回の研究では,対象者数が少なかったため,今後は対象者数を増やし,再度実験を行うことで有意差が出ると考えている.有意差が出ることを証明し,歯周病,虫歯を減少させることによって残像歯数を増やしていき,QOLの向上,維持を目指していく.
1)吉田光由:歯の欠損が高齢者の生活の満足感に及ぼす影響について.老年歯科医学11(3),1997,174-180.
2)稲葉繁:老人医療における口腔機能の維持管理.日本老年医学会雑誌.39(2),2002,155-156.

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