卒業研究発表

被災時における文字情報授受の有用性

― やさしい日本語・UD文字を用いて ―

2024年度 【作業療法士学科 夜間部】 口述演題

背景

これまで震災直後の情報授受の問題に対し,やさしい日本語やUD文字が有効であることが明らかにされている.しかし,やさしい日本語とUD文字を組み合わせた文章にどの程度の理解があるか明らかでない為,今後の南海トラフ地震などの避難所状況を想定して調査を実施した.

研究方法

対象は医療系専門学校の学生78名.やさしい/一般的な日本語とUD/通常のフォントを組み合わせ4群を作り,文章の内容を簡単/難しい文章の2種の計8群について文章の理解の程度について5件法でGoogleフォームを用いて聴取した.結果はKruskal-Wallis検定を実施した.

結果・考察

「簡単な文章+一般的な日本語+UD文字」が他の全てと比較し,最もわかりやすかった(P=8.8e-13~0.03).この結果は,初期段階で学ぶ語彙と単文を主とした単純構造のやさしい日本語の特徴を簡単な文章に活用できなかったことが要因だと考察する.

結論

被災時における避難所で「簡単な文章+一般的な日本語+UD文字」を活用した誘導文・掲示物の制作により,正確・迅速な情報を供給して円滑な環境整備が行えると言える.今後も障害者や幼年層・高齢層・他国籍者で情報授受の差違は生まれるのか引き続き調査していく必要があると考える.
1)川内規会:災害時における聴覚障碍者の情報授受の課題-人と人との関わりとコミュニケーションの視点から.青森県立保健大学雑誌.12,2011,11-19.

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