頸部に対する温熱療法による視力への影響の検証
2024年度 【理学療法士学科 昼間部】 口述演題
背景
頸部への徒手療法が血液循環を改善し,視力向上に繋がるとする報告がある一方,そのデータやメカニズムは明らかにされていない.本研究では,頸部への温熱療法によって血液循環を改善させ、視力に与える影響を検討することを目的とした.
対象と方法
健常な理学療法士学科昼間部学生10名の両眼を対象に頸部への温熱療法が視力に与える影響を検討した.温熱療法には,80℃に温めたホットパックを6層のタオルで包み,頸部に25分間使用した.視力検査は,ホットパック適用前,適用25分後に行った.また,比較としてホットパック非適用群も設けた.視力変化について,Wilcoxon符号付順位和検定を用いて統計学的分析を行った.
結果
ホットパック適用群では視力変化の有無について,統計的有意差は認められなかった(p=0.343).また、ホットパック非適用群についても統計的有意差は認められなかった(p=0.779).
結論
本研究の結果,頸部への温熱療法は必ずしも視力向上に繋がるわけではなく,その効果は限定的である可能性が示唆された.更なる研究では,対象者数や介入方法,評価指標などを再検討する必要がある.
1)野村由夫・他:2型糖尿病に合併した内頸動脈狭窄症,眼虚血症候群の1例.糖尿病.52(8),2009,723-726.
2)松澤正・他:ホットパック療法における治療時間の検討.群馬パース大学紀要.4,2007,7-13.
