反転型人工肩関節全置換術を施行した症例
― 治療成績と予後予測について ―
2024年度 【理学療法士学科 夜間部】 口述演題
背景
我が国の人工肩関節全置換術は極めて少なく,反転型人工肩関節(以下rTSA)は更に少ない. 今回rTSAに対しJOAスコアを用いた予後予測,治療について考察することを目的とする.
対象と方法
対象は右変形性肩関節症によりrTSAを施行した80歳代女性.対象と先行研究による術後12週のJOAスコアの比較から予後予測を行い,治療の検討を行う.
結果
先行研究では術後12週のJOAスコア73.4点に対し,対象は37点とJOAスコアの全項目が低値を示し,特に疼痛と筋力の項目が著明に低下していた.
結論
先行研究では術後12週のJOAスコアはその後微増のみであり1年後の予後良好群の数値と対象は差がある.対象の術後15週のJOAスコアは筋力の向上が認められてきたが疼痛は変化が無いことから慢性疼痛を考えた.慢性疼痛には認知行動療法が推奨されており,破局的思考の改善が重要であると考える.
1)大森治希・他:85歳以上の高齢者に対するリバース型人工肩関節全置換術の短期成績.整形外科と外傷学.71(3),2022,398-401.
2)菅谷啓之・他:機能でみる船橋整形外科方式 肩と肘のリハビリテーション.文光堂,東京,2020,167-185.
