卒業研究発表

リハビリテーション系医療専門学生に対する「推し対象」と「治療を受けたいセラピスト」像の調査

2023年度 【作業療法士学科 夜間部】 口述演題

目的

リハビリを意欲的に行って貰うにあたり,セラピストの人間性に着目した.中林ら,乾らのファン対象と人生観の研究,橋本らの柔道整体師の対人特性の研究を元に,推しの人物像と治療を受けたいセラピスト像の類似性を調査することを目的とした.

方法

対象は,作業療法士学科昼間部・夜間部の学生149名の内,有効回答であった106件である.小城らのファン心理尺度を参照し,独自の尺度を用いてアンケート調査を実施した.分析法は,単純集計,Spearmenの順位相関係数,テキストマイニングを使用した.

結果

「推し対象」と「治療を受けたいセラピスト像」に求められる8つの因子中,5つの因子に正の相関が見られた.また,正の相関が認められた「作品評価」「尊敬・憧れ」の2因子は両者で獲得点数が高く,「同一視・類似性」因子は獲得点数の差が最も少なかった.

結論

「推し対象」と「治療を受けたいセラピスト」像には類似・相反する要素が認められると考える.「同一視・類似性」因子が最も類似性が強く,共通性の高さを示していると考える.以上の結果から,推しとファンの関係を治療者と対象者の関係性に転用可能だと考えた.
1)森山咲希・他:若者における「推し」の意義と心理的効果.第17回日本感性工学会春季大会.岩手県立大学.2022,https://www.jske.org/taikai/jske17s
2)乾里穂・他:大学生の趣味がストレスに及ぼす影響.帝塚山大学心理科学論集.2021,59-64.

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