卒業研究発表

高校運動部における足関節内反過可動性の有無が片脚立位時間に及ぼす影響

2019年度 【理学療法士学科 昼間部】 口述演題

目的

 スポーツ障害において,足関節内反捻挫が非常に発症率の高い障害であると報告されている.また足関節内反捻挫は様々な障害を呈し,二次的障害が生じることも報告されている.本研究は足関節内反の過可動性に着目し,それが二次的障害に関与しているかを明らかにすることを目的として行った.

方法

 高校女子バレーボール部員16例(年齢16.7±0.8歳)を対象とし,アンケートにより足関節捻挫の有無,両足関節背屈・内外反の可動域の検査,両側の開眼片脚立位時間の測定を行った.

結果

 足関節内反捻挫にて足関節内反過可動性を示した群(35°以上)と足関節内反過可動性を認めない群(35°以下)で比較を行ったところ,足関節内反の過可動性は有意差が認められた(p<0.05)が片脚立位時間に有意差は見られなかった(p>0.05).

結論

 本研究において,足関節内反捻挫と片脚立位時間の相関は見られなかった.しかし,足関節内反過可動性を伴う捻挫既往者において股関節戦略優位の代償動作が見られ,先行文献でも同様のことが言われている.これらより,足部の筋の立ち直りが影響していると考察した上で今後研究を行う際,足関節周囲の筋反応時間や筋力発揮の評価に加え股関節の調整力の獲得も行う必要があると考える.

記事一覧
大阪医療福祉専門学校 TOP

CATEGORY MENUカテゴリーメニュー

もっと詳しく知りたい方は