オンライン授業における推奨休憩時間の検討
― 休憩時間対する意識調査 ―
2022年度 【視能訓練士学科 3年制】 口述演題
背景
COVID-19感染拡大に伴う授業のオンライン化により,多くの学生のVDT作業時間が増加している.90分間の授業時間に対し10分間の休憩を学生がどのように感じているか調査するとともに,休憩時間数による調節近点の回復について比較検討した.
対象者および方法
本学科学生104名に休憩時間と疲労感に関するアンケートを実施した.疲労感を訴える10名に対し,授業始講前(以下,安静時)と90分のオンライン授業受講後0分,15分,30分間のアイマスク装用による休憩後の調節近点を測定し,自覚症状についてはアンケートを行った.
結果
アンケートでは50.4%が休憩時間に対して不十分と答え,15分の休憩を希望していることがわかった.安静時を含む各休憩時間での4群間,0分と15分間での2群間で調節近点に有意差はみられなかったが,0分と30分間の2群間では有意差がみられた(p<0.05).自覚症状は個人によるばらつきが多く,調節近点との相関はみられなかった.
結論
本学科におけるオンライン授業に対する休憩時間は,半数を超える学生が不十分と考え,調節近点延長の改善についても30分程度の休憩を要する.授業時間短縮,休憩時間延長の必要性が示唆される.