卒業研究発表

優秀演題

がんと日本人

― 都道府県毎の傾向を探る ―

2019年度 【診療情報管理士学科】 優秀演題

背景

 2016年から全国がん登録が義務化されたことにより,都道府県別罹患率が明確化してきた.そのことから,都道府県毎の罹患状況に着目し,がんを減らす一資料とすることを目的とした.

方法

 厚生労働省の人口動態統計や政府統計を参考にデータを収集した.そのデータを基に,罹患原因について調査した.

結果

 死因別死亡率は,時代背景と共に大きく変動していることが分かった.戦後の高度経済成長により公衆衛生が向上し,感染症は激減した.それと同時に,国民の生活が豊かになったことで飲酒や喫煙が増加し,1951年に脳血管疾患が死因最上位となった.その後30年続いたが,国民の食文化が変化したこと,様々ながんが発見しやすくなった事により,悪性新生物が1位となっている.

結論

悪性新生物が死因第一位になったのは1981年以降であるが,その後も上昇を続け,死因全体の3割近くを占めるまでとなっている.また,都道府県別がん罹患率には大きな差があった.全国だけでなく都道府県毎に対策を練り,がん登録を行う際,罹患傾向などの分析資料を追加する必要があると結論づけた.そのことががんを減らす一歩となる.

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