卒業研究発表

利き足と非利き足における片脚立位時間とY方向COP偏位との関係性について

2019年度 【理学療法士学科 夜間部】 口述演題

背景

 臨床現場において罹患下肢が利き足か否かで動作能力の獲得に影響を及ぼしていると感じることがあるが,片脚立位における前後方向の重心の偏位を検証している研究は散見されない.

対象者および方法

 対象は本校理学療法士学科夜間部4年制課程4年の下肢に整形外科および神経学的疾患の既往がない男性7名,女性3名,計10名(年齢25.5±4.5,右利き足8名,左利き足2名)とした.方法は、平衡機能計(株式会社ユニメック製UM-BARⅡ)を用いて,片脚立位における前後の重心移動(以下,Y方向COP偏位)と片脚立位保持時間を計測した.統計学的解析は利き足および非利き足の片脚立位保持時間とY方向COP偏位との関係性をPearsonの相関係数から算出し,また左右差においては対応のあるt検定にて解析した.利き足の判別は問診にてボールを蹴る足を聴取した.

結果

 利き足および非利き足の左右差においてはY方向COP偏位に有意差は認められなかった.Pearsonの相関係数においては,片脚立位時間とY方向COP偏位に有意差は認めなかったものの,利き足(p=0.547),非利き足(p=0.549)で弱い負の相関が認められた.

結論

 利き足であるか否かの要因は片脚立位の動的制御に影響を及ぼさないことが示唆された.

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