卒業研究発表

表情から読み取る心情理解度の差について

― フェイススケールを用いて ―

2019年度 【作業療法士学科 昼間部】 口述演題

背景

 我々はコミュニケーションをとるためには心情を理解しながら関わる必要があり,初対面の人より関わりの長い人の方が,表情から心情を理解できるのではないかと考えた.益子らによると,内的な情動を表出させた顔の表情をコミュニケーションの手段として活用していると述べている.

対象者および方法

 大阪医療福祉専門学校の作業療法士学科昼間部1年生(女性24名,男性10名,年齢19±3歳)と3年生(女性20名,男性6名,年齢21±3歳)に事前に撮影した動画を視聴し,アンケートに記入してもらった.

結果

 マン・ホイットニーのU検定を行った結果,心情理解に有意差はなかった.(P>0.07).心情の判断要因としては初対面の人は口元,クラスメイトは目元を見る視点が多かった.しかし,クラスメイトは姿勢など表情だけでなく動画全体を観察していることが分かった.

結論

 初対面群とクラスメイト群に心情理解の有意差は見られなかった.参考までに,モデルの心情と検者が表情から読みとった心情には大きな数値の差は見られなかったと考える.そのため臨床において患者様の表情から心情を読み取り,共感してその状態に合わせたコミュニケーションをとることに繋がる.

記事一覧
大阪医療福祉専門学校 TOP

CATEGORY MENUカテゴリーメニュー

もっと詳しく知りたい方は