新型コロナウイルスに対する医療学生の知識・行動について
2020年度 【作業療法士学科 夜間部】 口述演題
背景
倉橋らによると,外出頻度の減少が感染拡大の予防策として有効なことが挙げられているが若年層の外出頻度の減少が見られないことが問題として挙げられている.重傷者,死亡者のほとんどが高齢者であり院内感染によるものが多い.医療学生は臨床の場が必要とされるが大半が若年層を占める.そのため,医療学生には感染についての高い意識,行動,正しい知識を有することが必要と考えた.
対象者および方法
webアンケートを用い感染症対策,意識について調査.対象は大阪医療福祉専門学校在籍のPT/OT/ST/ORTの学生で単純集計を用い分析.
結果
全体の約90%が感染リスクを感じていること,外出頻度の減少や複合予防策の頻度増加が見られた割合も全体の約70~90%であり感染症に対する意識が高く見られた.しかし意識とは異なり外出頻度の減少が半分以上でない,誤った感染症対策の知識を有している者も多いということが明らかになった.
結論
感染症対策について信憑性のある情報から知識を得られている学生が少なく,誤った知識と比例する行動を行う学生が多いと考察した.今後正しい知識を学べる場を作り,参加することにより緊急の事態にも対応できるレベルの高い医療従事者の育成につながると考える.