医療系学生が受けるストレスと精神・身体的影響及び対処法について
2020年度 【作業療法士学科 夜間部】 口述演題
背景
厚生労働省によると,近年,地域包括ケアシステムの推進や医療ニーズが拡大しており,理学療法士及び作業療法士の養成施設では,カリキュラム見直しや改正,必修単位増加が行われている.
対象者および方法
大阪医療福祉専門学校に在籍している医療系学生148名(男性:52名,女性:96名,平均年齢21.8歳)へアンケート調査を行い回収した.内容は,一般情報(性別,年齢)及び大学生用ストレス自己評価尺度に基づき構成している.統計分析は,単純分析・因子分析・共分散分析を使用した.
結果
男子医療系学生は生活,女子医療系学生は修学に関し不安を感じる傾向が見られた.また,医療系学生の97%は,ストレスを感じ,特にストレッサーによる精神的・身体的影響として,不安と身体的疲労が著明で,因子分析・共分散分析の結果,医療系学生の気持ちや考えはストレッサーとストレス対処法と関連性が低く,医療系学生の気持ちや考えは精神的・身体的影響と関連が高いことが明らかとなった.
結論
坪井の研究によると,ストレスは必ずしも悪いものではなく,捉え方を変えることでよい効果ももたらすことが明らかとされている.今後,医療系学生に対し必要なストレスマネジメントとして,医療系学生の気持ちや考えを変容させる重要性があると考える.