卒業研究発表

黒板においての色の見えやすさの関係

2020年度 【視能訓練士学科 3年制】 口述演題

背景

上原らは,黒板に白チョークで書いた文字を座席後方から読むための視力は0.8以上であると述べている.そこで色チョークでは視力による差はあるか,また見え方に違いはあるかという疑問を持った.

対象者および方法

本校の視能訓練士学科3年生色覚正常者21名(男性2名,女性19名,年齢20歳±5歳)を対象とした.まず黒板に赤色,青色,黄色のチョークで書いた時,見え方に違いがあるかのアンケートを取った.次に5×5の文字(赤色,青色,黄色)を用い7mの検査距離で色チョーク別の視力を測定した.最後に黒板に書いた文字を実際に見て,色による見え方に違いがあったかのアンケート調査を行った.

結果

アンケート結果は,実験前後で共に黄色が45%と1番見えやすく感じるという結果となった.また各色チョークの必要最低少数視力は,赤色0.59,0.63,青色0.67となり,赤色の視力値が1番低く見えやすい結果となった.それを段階的評価するためlogMAR値に換算すると,他の色と比べ赤色が1段階見えやすい結果となった.

結論

学校授業の色選択に役立てることは本研究では難しいが,健康診断の結果がC判定以上あればどの色も読めることが分かった.

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