災害時における作業療法士の支援
― 過去の災害報告から ―
2020年度 【作業療法士学科 昼間部】 口述演題
背景
過去の文献において，個々の災害時における作業療法士の支援内容は報告されているが，支援内容がまとめられたものは現在のところ報告されていない．日本災害リハビリテーション支援協会の研修会の報告によると作業療法士として災害支援に参加している人が少ない．
対象者および方法
Google Scalarを用いて，2019年11月に「作業療法士」「避難所」「災害支援」をキーワードとして検索．作業療法士が実施した支援内容と目的が明記されている論文から，支援内容を抽出しKJ法を参考に質的にまとめる．
結果
約800文献のうち選定基準を満たす12文献を用いた．災害時における作業療法士の支援内容として，環境への対応・運動プログラム・対象者へのアドバイス・身体機能面に対する評価・精神面に対するプログラム・地域へのアプローチ・家族指導などが行われていることが明らかとなった．
結論
災害時の支援内容は，平常時の作業療法とかけ離れたものではなく，また災害時における作業療法は，専門性を生かし様々な支援を行っていることを示すことができた．そのため支援に参加する作業療法士が増加することが期待される．
