介護予防に対する学生の意識調査
― 理学療法士の役割の観点から ―
2020年度 【理学療法士学科 夜間部】 口述演題
背景
近年,2025年問題が注目されている.国としては要支援・要介護者を減らす「介護予防事業」に力を入れており,理学療法士などのリハビリ専門職の活躍が求められている.本研究は,介護予防事業に対する関心がどの程度であるか,本校学生を対象に調査を行う.
対象および方法
本校理学療法士学科昼間部,夜間部含め学生270名,地域包括支援センターの職員(3事業所)20名,介護予防事業に参加している地域高齢者(1か所)23名にアンケート調査を行った.
結果
地域理学療法の授業を受けた群と受けていない群で結果を比較したところ,「介護予防事業に興味があるか」の問いに対し,授業を受けた群も受けていない群も「興味がある」の割合が高かった.また,「介護予防事業に専門職の介入が必要であるか」の問いに対して,「必要である」という回答と,「就職後,介護予防事業に介入したいか」の問いに対して,「介入したい」という回答では,どちらも授業を受けた群の方が割合は高かった.
結論
介護予防事業の情報発信や早い時期から教育を行うことで介護予防への関心が高まり,将来介護予防に携わる理学療法士が増えることで要支援・要介護者の減少に繋がるのではないかと考える.