眼科定期受診への意識調査
2021年度 【視能訓練士学科 3年制】 優秀演題
背景
近年,緑内障による無自覚の視野異常での自動車運転事故が問題となっている.本研究では,緑内障の認知度を高めるとともに,眼科定期受診への意識向上を目的とした.
対象者および方法
普通自動車免許保有者で,両眼裸眼視力 0.7 以上,かつ一眼の視力0.3 以上の本校理学療法士学科昼間部1,2年生,理学療法士学科夜間部1,2,3,4年生,作業療法士学科昼間部1,2年生,作業療法士学科夜間部1,2年生,視能訓練士学科2年生,教職員の合計56名(18歳以上)を対象とした.方法は,弱視者疑似体験キット(両眼視野約10°)を使用し,異常視野の模擬体験を行う.模擬体験前と模擬体験後に眼科受診率についてのアンケートを実施し,受診率を比較分析した.
結果
模擬体験前の眼科定期受診率アンケートでは,17.6%であったのに対し,模擬体験後のアンケートは85.7%となった.
結論
模擬体験により,対象となった本校生徒の眼科定期受診率は,81%向上した.実際に,視野異常の体験をすることにより,視野異常への恐怖心を得ることができた.自動車運転をするにあたり,眼科定期受診の推奨は事故防止の第一歩である.