卒業研究発表

視力が及ぼす重心動揺の影響について

2022年度 【理学療法士学科 昼間部】 口述演題

背景

近年,脳卒中患者は死因の第4位となり,介護を及ぼす原因としては,第2位となっている.また緊急搬送時は眼鏡不所持で入院することもあり,裸眼でバランス練習が行われることも想定される.

対象者および方法

理学療法士学科昼間部3年29名を対象とし,視力1.0以上を晴眼者,視力0.9以下を弱視者とした.手順は(1)視力を測定,(2)重心動揺計を用い閉脚立位,上肢は対側に下垂位,視線は目線の高さに合わせた直径1cmの黒点を注視,測定課題は近,中,遠距離の3条件をランダムに各1分間実施.(3)総軌跡長,外周面積,Y方向軌跡長の項目において視力と距離において二元配置分散分析を実施した.

結果

総軌跡長,外周面積,Y方向軌跡長に視力と距離に交互作用を認めなかった.総軌跡長,外周面積においては距離の主効果を認められた.外周面積で近距離,遠距離において有意な差を認めた.

結論

本研究では視力による重心動揺への影響は見られなかった.しかし注視距離の変化によって外周面積の増加を用いたバランス戦略を行っていることが示唆された.

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