卒業研究発表

右膝前十字靭帯再建術と内・外側半月板縫合術を施行したプロサッカー選手の事例報告

― 競技特性に則した治療プログラムの立案 ―

2022年度 【理学療法士学科 夜間部】 口述演題

背景

サッカー選手のポジション特性に則した膝前十字靭帯再建術後(以下,ACL再建術後)の治療プログラムは確立されていない.今回,プロサッカークラブに所属するゴールキーパーのACL再建術後の治療を経験し,一定の知見を得たので報告する.

対象者および方法

本症例は20代男性のプロサッカー選手,競技中に右膝前十字靭帯損傷,内・外側半月板損傷を受傷し,自家骨付き膝蓋腱移植術,半月板縫合術を施行した後,早期復帰を目標に主治医,チームと連携し,本学においてコンディショニング・サポートを実施した.

結果

術後7週目までは順調に経過しプログラムを遂行していたが,8週目以降,術後感染の疑いにより,治療計画通りの経過を辿ることが困難となった.そのため,カナダ作業遂行測定(以下,COPM)を用い本症例が,主観的に重要と考える作業課題にかかる遂行度と満足度を測り,ポジション特性に則した運動機能を抽出することで明確となった問題点を抽出し,治療プログラムを考案した.

結論

COPMを活用することで,プロサッカーにおけるポジション特性と選手に求められる身体機能上の問題点が明確となり,競技特性に合致した治療プログラムの立案が行えることが示唆された.

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