卒業研究発表

膝関節伸展可動域低下の因子と治療に対する検討

― 人工膝関節全置換術を施行したシングルケース ―

2022年度 【理学療法士学科 夜間部】 口述演題

背景

実習において,変形性膝関節症(以下,KOA)に対する人工膝関節全置換術(以下,TKA)後の症例を経験することが多い.本研究は,実際に経験をした症例をもとに,手術後に起こる膝関節伸展可動域低下の因子や,それに対する理学療法について,先行研究から考察を深めることを目的とした.

症例紹介

年齢70代女性.右KOAを罹患し,右TKAを施行した.手術前に行った理学療法は,膝関節周囲のリラクゼーション,膝関節屈伸の他動運動であった.歩行では右立脚期に外側スラストが出現していた.

評価

関節可動域測定では,手術前の膝関節伸展角度が自動運動では右-20°,左-15°,他動運動では右-5°,左-5°であった.また,手術後の膝関節伸展角度は,自動運動と他動運動ともに右-5°,左-5°であった.また,手術後は膝関節伸展時に,膝窩部に伸長痛がみられた.

考察

先行研究から,膝関節伸展可動域低下の因子に対して,手術前から理学療法士が介入し,運動療法や物理療法を実施する重要性が高いと考える.先行研究より立案した治療プログラムを,手術前から実施することで,手術後の膝関節伸展可動域低下の問題は軽減するのではないかと考える.

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