卒業研究発表

大阪市内の防災マップの調査

― 災害発生前に行う作業療法士の支援につなげるために ―

2022年度 【作業療法士学科 夜間部】 口述演題

背景

作業療法士は災害後に被災地支援を行っているが,災害前の支援についてはあまりふれられていない.しかし,菊池らは,在宅リハビリにおいて災害前から避難経路の設定や避難動作方法の練習を行う必要があると述べている.そこで,災害前の情報収集手段の1つである防災マップの記載内容を調査することで,地域住民に不足しやすい情報を災害前に作業療法士が提供できると考えた.

研究方法

大阪市内全24区の防災マップの記載項目を集計し,分類後,記載内容や特徴を調査した.

結果および考察

各区の被害想定によって記載内容が異なっていた.また,コロナ対策の記載は6区(25%),福祉避難所の記載は3区(12.5%),要配慮者に関する記載は4区(17%)のみであり,防災マップだけでは必要な情報を住民が得ることが出来ないと考える.

結論

作業療法士は,防災マップでは対応しきれないような,日々変化する情報に対して情報収集を行うことが必要である.将来的には,在宅リハビリにおいて,要配慮者やそのご家族に対して防災マップやHP,アプリ等の情報を用いながら福祉避難所の場所や避難経路の確認と設定,避難動作方法の練習を行うことが,作業療法士ができる災害前の支援につながると考える.

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