音楽と照度が自律神経に与える影響について
2022年度 【診療情報管理士学科】 優秀演題
背景
新型コロナウイルスが蔓延する中で，コロナに対してストレスを感じている人々が増加していると内閣府の調査で分かった．先行研究では，音楽が自律神経に与える影響について論じられていたが，音楽を聴くときの照度に関する研究は無かった．音楽と照度が自律神経に与える影響について明らかにすることで，そのストレスを軽減させることを目的とした．
対象者および方法
対象者は、10代，20代の男女14名．廊下(中間の明るさ)，明るい部屋，暗い部屋で被験者が好ましく感じる音楽を1分30秒間流し脈拍を測定した．そして，それぞれの脈拍数を比較分析した．最後に，被験者の落ち着き度合いの変化を調査する選択式のアンケートを行った．
結果
①廊下②明るい部屋③暗い部屋とする．①と②，①と③では，脈拍には有意差がみられた(P<0.05)．次に，②と③の脈拍を比較したが有意差はみられなかった(P>0.05)．しかし，アンケートの結果，明るい部屋と暗い部屋では約８割の被験者が暗い部屋のほうが落ち着くという結果であった．
結論
暗い部屋で落ち着くという結果から，副交感神経が優位に働くと推測する．したがってストレスを軽減できるため，暗い部屋で音楽を聴くことが効果的である．
